白神山地エコロジー体験ツアー
2007年春の白神山地エコロジー体験ツアー


6月9日(土)・10日(日)、春の白神山地エコロジー体験ツアーを実施しました。この二日間は、晴れのち雨という不安定な天気予報でしたが、実際は、時折パラパラとした雨粒はあったものの、天気に恵まれました。

1日目【6月9日】 青沼散策

赤石渓流から奥深いブナ林に入るコースで、既存の登山道はありません。参加者は、「登山道とは違った、こんな道は初めて歩いた」と、杣道を初めて知ったようです。途中、大きな滝が見えてきました。私たちは、この滝を「青沼第一の滝」と呼んでいます。その上には、第二、第三の滝もあります。この日は、時間的に青沼までは行けずに、途中で引き返しました。

  

季節柄、途中にタケノコとミズ(ウワバミ草)があったので採りました。夜は、自然学校特製「白神御膳」を食べましたが、食卓には、採り立てのタケノコの味噌焼きや、ミズの酒粕付けがでました。参加者は、自分たちが採取した山菜の味を、地元の人達と一緒に堪能し、収穫の喜びと共に語り、とても有意義な時間を過ごしました。そして、翌日の天狗岳への夢を膨らませて、参加者は早めに就寝しました。

2日目【6月10日】 天狗岳登山

朝6時、白神自然学校を出発。天狗峠まで車で1時間30分の道程でした。天狗峠に到着すると、参加者は、身支度や軽いストレッチを行って登山道を進んで行きました。昨日の杣道とは違って登山道がはっきりしていますが、大坂からの参加者は、「この登山道は(普段目にしているような登山道より)狭い」と言っていました。

この日の案内人は、またぎの大谷石捷さんです。途中の沢で、熊を追いかけて仕留めた話や、またぎの生活、熊の特徴、熊のいる場所など、とても有意義な話をしました。参加者は、普段聞くことができない話題に、登山している大変さを忘れ、聞き惚れていました。

途中、いろいろな花が咲いていました。雪渓がまだ残っている場所では、フキノトウが芽を出していました。参加者は、「早春の花が今時期見られるとは」と驚いていました。天狗岳山頂には、3時間20分で到着しました。早めの昼食をとり、核心部分の雄大さを楽しみました。

  

天狗岳(標高957m)の山頂からは、向白神岳をはじめ、核心地域が180度見渡すことができるので、天狗岳は、白神山地の山の中でも人気の登山コースです。参加者は、おいしい空気とおにぎりを食べながら、この景色に見入っていました。白神山地から流れる赤石川の水で作られたお米のおにぎりはとてもおいしく、この景色にも合うのでしょう。

    
  イワカガミ                       シラネオアイ
  
  
  ヤマツツジ                       ムラサキヤシオツツジ

参加者は、最高72歳の男性から20代の女性までとさまざまでしたが、1人もリタイアせず登頂できて良かったと思います。
また、お会いすることを楽しみにしております。お疲れ様でした。