9月30日(金)、10月1日(土)、経団連自然保護協議会の西澤敬二会長はじめ一行16名が、陸奥湾のホタテを高温から守る植樹活動の現地視察の為、平内町の社会貢献の森を訪れ、記念植樹や、平内町長及び漁協関係者との懇談会に臨みました。
冒頭、西澤会長は、1992年のブラジルリオで開催された地球サミットに発足した同協議会は、今年30周年を迎え、その中で国内視察を実施し、ここ平内町で白神山地を守る会が実施をしている陸奥湾のホタテを高温から守る植樹祭と白神山地での取り組みを選定して訪れた話をされました。
これに対して平内町の船橋茂久町長は、同町はホタテ生産の町として、全国的に生産量も一位を誇るホタテ養殖の町であり、永続的にこの事業を守っていく為に、その環境保全の為の植林事業に、町で実施している植林と、陸奥湾のホタテを高温から守る植樹祭に町としても協力して実施している旨の趣旨の話をしました。
また、平内町漁業組合の佐々木悟参事は、本年度8月末で3万873トンのホタテの水揚げがあり、79億8千万円の売り上げがあった事を通して、2008年のホタテ貝の壊滅的被害から、今日まで陸奥湾の海水温問題などを危惧しながら安定的にホタテの生産に努めている旨の話がありました。
その後、経団連側からの意見や質問が寄せられ、白神山地を守る会の永井雄人代表理事(陸奥湾のホタテを高温から守る植樹祭実行委員会 委員長)への質問や、船橋町長への町の課題は何かなどの質問が寄せられました。船橋町長は今、最大の課題は若者の流出であり、ホタテ生産者の高齢化や、事業継承、結婚問題が最大の課題であるなど述べていました。
その後、メンバーは社会貢献の森に移動して、記念植樹を実施しました。 |
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2日目は、朝9時から西目屋村のビジターセンター内を辻村館長さんの案内で観覧し、その後に大型スクリーンでの白神山地の映像を鑑賞しました。
その後は、暗門の滝の手前のブナ林散策にでかけ、ブナ林の散策を楽しみました。 |
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そして、暗門ヴィレッジ前の庭で、昼食に用意された「種里城弁当」と五十嵐信夫さんから提供された「トキ」のりんごと、白神美水館さんから提供された「白神の水」をいただきました。
昼食後は、ビジターセンター横の環境省西目屋事務所に移動して「白神山地での活動紹介と意見交換」を行いました。
初めに、経団連自然保護協議会の西澤敬二会長から、2日間とても充実した視察をさせていただいている旨の話があり、今日の活動紹介を楽しみにしている旨の話がありました。
その後、環境省地方環境事務所の田村省二所長より、白神の生物多様性の取り組みや環境省の調査事業の説明がありました。その後は東森林管理局の宮澤俊輔局長から、「国有林を活用した地域振興」と題して東北森林管理局の沿革について話され、林野庁が進めている国民参加の森林づくりとしての協定締結の種類を紹介され、平内町の社会貢献の森と、白神山地での白神自然学校遊々の森の紹介、分収林制度の紹介、企業の森づくりの仕組みについて話がありました。
そして、白神山地を守る会の永井雄人代表理事が、白神山地で行われているブナの森の復元再生活動の仕組みについて、種の採取、苗木づくりの仕組み、新しい手法のマルチトレーコンテナなど、25年間の取り組みを紹介しました。
さらに、経団連の参加者と意見交換会を行い、たくさんの意見交換をを3人の活動紹介者と行いました。
最後に、経団連自然保護協議会の活動紹介を事務局長の長谷川雅己さんが行い、西澤会長が、とても充実した有意義な視察だったと締めくくりました。
視察、ご苦労様でした。
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