その他の活動・出来事
白神植樹フェスタ講演会


6月27日(金)、白神自然学校において、白神山地を守る会と作業を手伝っている地元の方々を対象とした「白神植樹フェスタ」講演会を開催しました。講師は、横浜国立大学大学院環境情報研究院の松田裕之教授です。松田教授は27日、ブナの苗床を視察し、翌日開催の植樹祭「白神山地ブナ植樹フェスタin赤石川」に参加されました。

 

この講演会で松田教授は、温暖化防止が叫ばれている今日、白神山地のブナ林も温暖化の影響で、2050年後にはなくなってしまうのではないかという話があるが、その根拠となる情報が乱れ飛んでいると指摘し、マスコミ報道による、「温暖化により、将来は白神山地のブナ林が本州からなくなってしまう」という安易な話を否定しました。 また、白神山地で行われている「ブナの森の復元・再生のための植林活動」は、国内の三自然遺産(白神・屋久島・知床)の中で、とてもわかりやすい自然保護・保全活動であり、ユネスコの管理上からも素晴らしい行為であるとお話下さいました。

 

講演会開催にあたり、白神山地を守る会の永井雄人代表は、「私たちの活動は、息の長い活動である。白神山地は生きた化石であり、白神山地の自然が悪くなるということは、地球全体の環境が一歩進んだというバロメーターになることである。今世紀中にブナ林がなくなるという報道を新聞記事で見たときは驚いた。しかし、私たちは、そういう報道があろうがなかろうが、白神山地でブナの種を拾い、苗木をつくり、山に戻すという復元・再生活動は、いささかも変わることはありません。松田先生の講演にもあったように、地道な私たちの活動は、確実に成果をおさめており、次世代に継承していきたい」と挨拶しました。