活動概念について  
 
  自然遺産登録の基準  
 


白神山地は1993年5月、世界遺産の自然遺産登録されました。「自然遺産の価値基準」とは次の4項目になります。

1. 地球の進化史上の主要な段階を示す見本として顕著なところ。

2. 進行しつつある地質学的経過、生物学的進化及び人類の自然環境との相互作用を示す見本として顕著であるところ。
これは地球生成の諸段階とは性格を異にするものであって、動植物社会、地形、海域及び淡水域の発展における、現在も進行中の過程に焦点をあわせるものである。

3. 最も素晴らしい自然現象、自然構造、特色を含むところ。
例えば、極めて重要な生態系、ひときわすぐれた自然美又は、自然的、文化的要素のひときわすぐれた組み合わせ等の、顕著な見本であるもの

4. 科学上、保存上の観点から、すぐれた普遍的な価値ある、絶滅の恐れのある動植物種がそこで今でも生き延びている、最も重要かつ意義深い自然生息地となっているところ。

簡単に表現しますと、自然遺産として登録されるには、次のいずれかの条件に該当することが必要です。

  1. 地球の歴史の主要な段階を代表する見本であること。

  2. 生態系や生物の進化の過程を代表する見本であること。

  3. 類まれな美しさを持った自然を含むこと。

  4. 生物多様性の保全上、重要な生息生育地を含むこと。

  例えば、 ・ グランドキャニオン国立公園(1〜4)
      ・ 白神山地(2)
      ・ ビクトリア瀑布(3)
      ・ ビルンガ国立公園(2〜4)

 というように、それぞれの条件を含んでいます。


白神山地は、上記の「2」の価値基準がもっとも優れているとされ、1993年5月、世界遺産の自然遺産として登録されました。

世界遺産条約とは、1972年(昭和47年)に第17回のユネスコ(国連教育科学文化機関)総会で採択されました。正式名称は「世界の文化遺産及び自然遺産保護に関する条約」といい、条約締結国は、現在162カ国にもなります。日本は1992年に条約を受託しました。