活動概念について  
 
  白神山地を守る会の活動  
 


ブナの森の生命の息吹を知ろうをテーマに

「自然に親しむ」

「自然を知る」

「自然を守る」

上記の三項目を掲げ、五感を通して自然を愛する心を育てたいと願い、1997年秋より、山好きの有志で「白神山地エコロジー体験ツアー」を開催した。また、ツアーの参加者には、ブナの実生や種子を手渡し、自宅で育てて、将来的には白神山地に植林してもらう、という「ブナの森復元運動」を実践している。このような活動を通して自然保護並びに地球環境の保全に寄与することを目的としている。

「白神山地を守る会」は1993年(平成5年)白神山地が世界遺産(自然遺産)に登録された年に発足した。それまでは「白神山地植樹交流会」として山好きの人達でささやかに運営され、白神山地の緩衝地帯の外側にブナの苗木の植樹をした後、ブナ林の散策を行い、白神山地の四季折々のもつ生態系の景観や植物の植生を楽しんでいた。

しかし、近年のエコツーリズムの影響で、ありのままの自然を楽しみたいという人達の輪が広がり、口コミで白神山地を案内してもらいたい、という声や問い合わせが増え、1997年より、一般市民向けに「白神山地エコロジー体験ツアー」を実施するようになった。

このツアーは、世界遺産(自然遺産)白神山地の希少なブナ原生林に出かけてみたいという方々に、エコツーリズムとエコロジー(自然保護)の概念を理解してもらうものである。こうして、今日まで多くの山好きの自然愛好家の人達を案内してきた。また、希望者にはガイド養成を実施している。

この体験ツアーは参加者が年々増え、会としては山を案内するガイドの必要性が生じている。そのため、白神山地に関わる専門家の方々を講師に迎え、ガイド養成講座を開講し、多くの白神山地のインタープリター(自然案内人)の卒業生を輩出しようと考えている。

ボランティアガイドの人達は、白神山地の地形や植生、登山コース等を熟知した方々で構成されている。山歩き5〜10年経験者や、山菜採りの名人、カヌーの経験がある、自然好きなアウトドア志向の方々で構成されている。当然、白神山地が大好きな面々だ。

近年のエコツーリズムの高まりの中で、インタープリター(自然案内人)の需要が求められている。会としては、今後もインタープリター(自然案内人)の養成に努力していきたいと考えている。

 

平成13年7月


「白神山地を守る会」 代表 永井 雄人
(青森大学大学院環境科学研究所環境教育学専攻)