青森市郊外の入内方面の野沢字小牧野には、縄文時代後期前半に作られた環状列石を主体とする遺跡があり、初めて出かけてみました。
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遺跡は、荒川と入内川に挟まれた舌状台地の標高140メートル付近に位置していて、青森市内や東側の東岳、八甲田山がよく見える場所に位置しています。「環状列石は、埋葬、祭祀・儀礼に深く関わるもので、膨大な日数と労力をかけて作られており、縄文人の組織力を見せつけるモニュメントでもあります。」とホームページで知りました。
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小牧野遺跡は、そうした縄文時代の葬送・祭祀などに関わる精神生活、土地の造成や石の運搬などの土木工事の実態などを知る上で極めて貴重であることから、平成7年3月に青森市としては初の国指定史跡となりました。これまでの調査では、3重構造の環状列石のほかに竪穴式住居跡、土器棺墓や土坑墓群、貯蔵穴や遺物の捨て場、湧水遺構、道路跡等が見つかっています。
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遺物は、土坑墓群を主体とする墓域や捨て場を中心に土器や石器、石製品などが見つかっており、とくに際立ったものとして祭祀的要素の強い三角形岩版や円形岩版が見つかっています。
また、本遺跡では、北海道の続縄文文化の影響を受けた土器が多く出土しているそうです。
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【写真左】鍋をひっくり返したような山が東岳です。
【写真右】小牧野遺跡から見た、青森市内です。
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小牧野遺跡近くのカシス畑と栗畑の一角に、大きなキイロスズメバチの巣がありました。見事です。
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