『津軽』の魅力についてご紹介
春を呼ぶ八戸地方のえんぶり 4年ぶり開催


青森県の県南地方にける国の重要無形民族文化財「八戸えんぶり」が、2024年2月17日、4年ぶりに開催された。

 

 

隣県の岩手県奥州市の、黒石寺の厄をはらい、無病息災と五穀豊穣をもたらす「蘇民袋」を奪い合う1000名規模の男たちが身体から湯気をだしながら行う裸祭りは、日本三大祭(※)の一つだが、担い手不足を理由に1000年ぶりの歴史に幕を閉じた。是が非でも、八戸えんぶりはそうなってもらいたくないと思っている。
※日本三大裸祭り:岩手「黒石寺の蘇民祭」・岡山「西大寺会陽」・福島「金沢の羽山ごもり」

 

 

毎年2月17日に開催されるえんぶり組は、今年は34組と過去最多がそろった。この日の朝、八戸市の長者山新羅神社に詣でた後、市内中心部に集まり、一斉摺りを行った。昔は田植え踊りと言われた各組独特の踊りと囃子が一斉に聞こえ、全部を見ることは大変な物である。

 

  

 

えんぶりは漢字では「?」と書くが、南部弁ではえんぶりと読むらしい。このえんぶりがすごいと思ったのは、若い子供達と大人が主役で伝承されていることである。かなりの練習を年寄りが指導し、若者が乱舞する姿に感動した。800年以上の歴史を持つ八戸えんぶりが八戸市民の楽しみでもあるということが、とても大切だと思った。

 

 

津軽藩の御用達港鰺ケ沢町には、4年に一度の白八幡宮祭がある。この祭りも北前船が運んだ勇壮な山鉾の山車が練り歩く伝統行事である。共に長く続けてもらいたいと思いを抱いた。