鈴木 里佳
6月12日(月)
はじめてのワーク。朝から雨が降ったりやんだりで作業ができるか少し不安だったのですが、結局最後まで濡れることなく無事終了できました。
まず、ハウスから苗を移動。雪の重みのために、根が地面にそって横ばいに生えていると聞いて驚きました。今年は特に全国各地豪雪だったので、厳しい冬を乗り切った、小さな苗をなんだかとても愛おしく感じました。また地元の方とペアを組んだ苗植えも、とても楽しかったです。何より気持ちがよかったのは、体を動かした後、すてきな景色に囲まれて食べたお昼ごはんとその後のお昼寝です。適度な疲労と爽快感で、今日もぐっすり眠れそうです。
6月13日(火)
ワーク2日目。今日は一日苗植え作業をしました。時々雨が降ってきたり、急に日差しが差し込んだりと相変わらず変わりやすい天気でしたが、食後のお昼タイムには、雨もやんで気持ちよくお昼寝することができました。苗植えの作業は、単調ではあるけれど、やり続けているうちに没頭することができ、私はとても楽しんで作業することができました。合間に地元の方やスタッフ同士で交わす会話も、楽しさが増す大切な要素のひとつだと改めて思いました。
6月14日(水)
今日は半日ワーク。昨日までに植えた苗を、野うさぎから守るためのフェンスをつくりました。すぐ近くに豊かな自然があるということは、きれいな景色のそばで毎日過ごせるのと同時に、そこに暮らす動物などとも共に暮らすのだということを改めて感じました。
午後からは各々洗濯をしたり、休んだり、買い物に行ったり。少し疲れがみえるメンバーを気遣っていただいてとてもありたがいです。
6月15日(木)
今日は一日、フリーの時間をいただきました。朝から自転車に乗って遊遊の森へ散歩に行き、木陰でお昼ごはんを食べました。森の空気がとっても気持ちよく、歩いて程よくお腹も減っていたので、とてもおいしかったです。その後温泉につかりました。温泉は生まれてはじめてというHannaも気に入っていたし、腰を痛めているHyungmiもとてもよろこんでいました。学校に戻る途中でせつこさんに会い、みんなで少しおしゃべりをして、おみやげに採りたてのふきをいただいて帰りました。毎日、みなさんにいろんな山菜をいただいて、今日も豪華な夕食になりそうです。
6月16日(金)
今日は、山へでかけて、苗木にかぶせた網を修理する作業をしました。車で1時間近くかけて山を上る途中、おいしい湧き水を汲んだり、まだ残る雪のかたまりに驚いたり。
私は、かまを使うのも網の修理もはじめての経験だったので、少し戸惑いはあったものの慣れてきたら楽しみながら作業をすることができました。でも1日やってみて、一本一本こうした丁寧な手作業は本当に根気のいる作業だと思いました。いつも手入れをしている地元の人達の苦労をほんの少しですが自分で体験して実感することはとても大切なことだと感じました。
6月17日(土)
今日も山で網の修理作業をしました。雨模様だった昨日に比べて、今日は天気がよく、山からの見晴らしはとってもよかったのですが、日差しが強く暑かったです。苗はかなり大きく育っているものも多くありましたが、自力で育っていけるにはまだまだ時間がかかると聞いて驚きました。根気と労力のいる作業であることをつくづく感じました。帰り道、永井さんに白神山地についてのレクチャーを受けて、自分たちのしている作業の大切さを実感することができました。
6月18日(日)
今日は白神山地を守る会の方々と一緒に、草刈りの作業をしました。昨日に引き続き今日も晴天。汗をいっぱいかきながらの草刈りは大変でしたが、終わったあとの爽快感はひとしおでした。広い公園にびっしり生えていた草がすっきり刈られた風景を眺めながら、大人数で作業することは、早く終わらせることができるし、楽しいものだと思いました。
お昼ごはんにいただいた、婦人会の方々が作った白神汁はほんとうにとってもおいしかったです。みなさん、いつもありがとう。
6月19日(月)
今日は一日、フリーな時間をいただきました。自転車のカギがなくて午前中出かけられないというハプニングもありましたが、光信公の館と山海荘の温泉、帰りに駅近くの薬局で買い物まで楽しむことができました。海が見え始めると、アップダウンが多くなり少しきつかったのでとても疲れましたが、自転車に乗るのが好きなハンナもとても喜んでいて、車とは違ってゆっくりと流れる鰺ヶ沢の景色を眺めながら、気持ちはしっかりリフレッシュすることができました。私はまた、この町が好きになりました。
6月20日(火)
今日は、学校と近くの畑の草刈りをしました。草刈りと一言でいっても、いろいろな種類の草があって、地面を這うように根が伸びているもの、細くみえるけれどしっかりしていてなかなか抜けないものなど。おいしい葉には虫もたくさん寄ってきて、カラフルな毛虫が特に気持ち悪かったです。畑は土がとてもやわらかいので、草も抜きやすく作業も比較的スムーズにできました。足元のちいさな世界も、興味深いものだなあと思いました。
6月21日(水)
今日のワークは、山上の苗の網かけ修理でした。3回目になるのでみんな少し慣れてきて、作業もはかどったと思います。今日は草刈機が3台入っていたので、森のなかに機械の音が響いていました。休憩でみんなが草刈機を置いたとたん、あたりがしーんと静まりかえって、虫や鳥やセミの声がじんわり聞こえてきました。その落差のおかげで、以前2回には気づけなかった、森の音を感じることができました。
6月22日(木)
今日は、朝とお昼から植樹祭の苗の準備をしました。苗床からひとつひとつ取り出してポットに入れる作業は、簡単ではあるけれどとても根気のいることで、またまたみんな作業に没頭していました。午前中、町長にごあいさつに出かけて、帰りに舞の海記念館を見学させてもらいました。相撲を知らないハンナも、日本独特の雰囲気を楽しんでくれていたようでよかったです。
6月23日(金)
今日は、明日の植樹祭の準備をしました。苗や道具をはじめ設置するトイレの運搬など。白神山地を守る会の方々も参加して、大人数で取り組んだので作業はとても早く進みました。みなさん山に慣れていて、ロープ張りもあっという間。また、いろいろな草花の名前を教えてくれたり、山菜を採ってきてくれたり、作業をしながらとても楽しんでしまいました。
6月24日(土)
今日は植樹祭当日。朝から準備にかかりました。曇り空で雨が降らないか心配でしたが、セレモニーがはじまる頃には、日差しも出て暑いくらいでした。環境副大臣はじめ、地元の小学生や高校生などたくさんの人が植樹に参加して、苗を植えました。私は受付け担当だったので、特にその多様さを感じることができました。お昼には、地元のおかあさん達がつくってくれた白神汁とおにぎりを食べ、とっても満足した気持ちになれました。終わってしまえばあっという間でしたが、苗木を山に植えることができるまでの大きさにする苦労や、山に植えた苗木を草や動物から守っていく苦労を考えると、気の遠くなるような、とても待ち遠しいような不思議な気持ちになりました。
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