「白神山地を守る会」は、6年前の1993年に発足された。会の主な活動のひとつである「白神山地エコロジー体験ツアー」は、1997年より春・秋2回に分けて行っている。一般者は白神山地とはどういうところなのか、なぜ世界遺産になったのか、核心地域はどこまでか、などをまず知る必要がある。ここにエコロジー体験ツアーの必要性がある。
白神山地周辺においては、①交通規制、②オーバーユース、③イヌワシの保護問題、④鰺ヶ沢スキー場の拡張問題、⑤赤石川ダムの建設、⑥白神ラインの道路拡張、⑦入山者によるゴミの不法投棄、そして⑧ブナの伐採など、多くの問題が起きている。これらについて、エコロジー体験ツアーを通して話し合っていくべきだと考える。そして、破壊・伐採された緩衝地帯の自然の再生復元をエコロジー体験ツアーの参加者と会員で進めていきたい。
エコロジー体験ツアーは始めたばかりであり、今のところ一般者を対象としたコースで行っているが、今後は中級者、さらには上級者を対象としたコースを組んでいこうと考えている。また、白神山地を的確に案内できるエコロジーマニュアル（入山の心得、白神山地の歴史などを記載）を作成中である。
